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カテゴリ:書体探索隊[書籍・総合]( 21 )

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『樹木希林120の遺言 死ぬときぐらい好きにさせてよ』

(樹木希林著、宝島社、2019年)

テレビ、新聞、雑誌などに残されていた樹木希林さんのメッセージを厳選して1冊に編集したもので、生・病・老・人・絆・家・務・死の8章にまとめられています。
ジャケットのそでの、樹木希林さんのプロフィールが「かもめ龍爪M」で組まれています(約物は別の書体になっているようです)。

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by imadadesign | 2019-09-03 19:49 | 書体探索隊[書籍・総合] | Comments(0)


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『心底惚れた 樹木希林の異性懇談』

(樹木希林著、中央公論新社、2019年)

1976年に月刊誌『婦人公論』に掲載された、当時33歳の樹木希林(当時の芸名は悠木千帆)さんの対談集。
対談相手は、渥美清さん、五代目中村勘九郎さん、草野心平さん、萩本欽一さん、田淵幸一さん、十代目金原亭馬生さん、つかこうへいさん、山城新伍さん、いかりや長介さん、山田重雄さん、米倉斉加年さん、荒畑寒村さんの12人。
巻頭の言葉、目次、対談相手のプロフィール、そして樹木希林さんのプロフィールが「きざはし金陵M」で組まれています。



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by imadadesign | 2019-06-25 20:51 | 書体探索隊[書籍・総合] | Comments(0)

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『諏訪敦 絵画作品集 Blue』
(諏訪敦著、青幻舎、2017年10月20日)

「きざはし金陵Mが本文に使われている本をみつけました」と教えてもらった。諏訪敦さんの画集である。使用例のすべてを購入するわけにはいかないので、こういう情報はありがたい。美術評論家の北澤憲昭氏の寄稿文2ページをコピーしてもらった。教えてくれた人は、「本文書体にパワーを感じた」と言っていた。
誰かが「右上がりの書体では横組みでは使えない」というようなことを書いていたのを見かけた。たぶん頭の中だけで想像して実際に使ってみたわけではないのだろう。その人はこの文章を見てどのように思うのだろうか。
本文ではなくて書籍のタイトルだったが「きざはし金陵」を横画が水平になるように加工して使っているのを見たことがある。「明朝体は水平垂直だ」と思い込んでいる人から見れば変に思えるのかもしれないが、もともと起筆が斜めに入るものは横画が右上がりになるのが自然だ。横画を水平にするのは起筆を垂直にしなければならない。さらに言えば「きざはし金陵」は横画を右上がりで設計しているのだから、無理やり水平に加工してしまうと不自然に見えると思う。
by imadadesign | 2018-12-23 19:00 | 書体探索隊[書籍・総合] | Comments(0)


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『天文学と印刷 新たな世界像を求めて』図録
(印刷博物館、2018年10月20日)

印刷博物館の企画展「天文学と印刷 新たな世界像を求めて」を訪れた人のうち、展示ディスプレイからフライヤー、チケットにいたるまで、すなわち大きなサイズから小さなサイズまで、そこに使われていたひとつの書体に気がついた人は少ないのかもしれない。それは喜ぶべきことである。その書体が決して主張することなく、その場に溶け込んでいるということなのだろう。
「きざはし金陵B」という書体である。それは図録にも効果的に使われていた。デザインは中野豪雄さん。この図録は、第60回全国カタログ展図録部門にて、文部科学大臣賞/柏木博賞を受賞された。
by imadadesign | 2018-12-08 19:00 | 書体探索隊[書籍・総合] | Comments(0)

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『ゲゲゲの鬼太郎1』
(水木しげる著、講談社、2018年)

少年マガジンコミックスとして新書サイズで甦った『ゲゲゲの鬼太郎』。いうまでもなく水木しげるの代表作である。
全13巻のうちの第1巻には、1965年に『墓場の鬼太郎』として連載された4話が収録されている。そのころ小学生だった私は少年マガジンを読んでいたのだが、残念ながらまったく記憶がない。当時の少年マガジンには『8マン』や『巨人の星』が連載されていて、貪るように読んだものだが……。
別冊少年マガジンに掲載された3話には鬼太郎の出生の秘密が明かされている。中学生になっていたので、これは読んでいなかったかもしれない。「へ~、そうだったのか」と思いながら新鮮な感じで読む事ができた。
このコミックスの目次には「KOくらもち銘石B」が使われている。カバーデザインは坂野公一さん。
by imadadesign | 2018-12-05 19:00 | 書体探索隊[書籍・総合] | Comments(0)

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『池永康晟画集 君想ふ百夜の幸福』
(池永康晟著、芸術新聞社、2014年)

ある書店をぶらついていたとき、1冊の画集が目に飛び込んできた。『池永康晟画集 君想ふ百夜の幸福』(池永康晟著、芸術新聞社、2014年)である。素敵な絵だ。手にとってパラパラとページをめくると、そこにあらわれた文字列にハッとした。むかし化粧品の広告にあったフレーズを思い出した。
「ん…色っぽい」
画集なので本文というわけではないが、ほぼ全体にわたって「さおとめ金陵M」で組まれている。
和字書体「さおとめ」は明治時代の小学校教科書に使われていた活字書体から復刻した書体である。漢字書体は中国明代の木版印刷による歴史書から再生した書体なのだ。もともと本文として存在していたのだが、どちらも「色っぽい」ということからはかけ離れている。
それなのに、なんということだろう。色っぽいのだ。その文章とタイポグラフィによって、「さおとめ金陵M」の魅力が引き出されている。逆に「さおとめ金陵M」が、そのタイポグラフィとともに文章を引き立てているのだとすれば、まさに適材適所だと思う。

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by imadadesign | 2018-12-03 19:00 | 書体探索隊[書籍・総合] | Comments(0)

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『落語こてんコテン』
(柳家喬太郎著、筑摩書房、2013年)

私は落語にくわしくない。それでも柳家喬太郎が人気のある落語家であることぐらいは知っている。その程度だ。柳家喬太郎が古典落語五十席について熱く語っているのが『落語こてんコテン』(柳家喬太郎著、筑摩書房、2013年)である。演じる立場で古典落語の魅力が書かれているので楽しく読める。
『落語こてんコテン』は、『落語こてんパン』(柳家喬太郎著、ポプラ社、2009年)の続編である。ブックデザインはどちらも守先正さん。『落語こてんパン』のジャケットデザインには「きざはし金陵M」が使われていたが、『落語こてんコテン』は「くらもち銘石B」が使われている。
目次は「くらもち銘石B」だ。数文字の演目とはいえ、4ページにわたって「くらもち銘石B」で占められている。さすがに本文には向いていないと思っていたが、ぴったりな働き場所を与えられて生き生きしているように感じた。思いえがいた通りの使われ方で、適材適所と言っていいだろう。そして各項の見出しも「くらもち銘石B」だ。


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古典落語の本というのもうれしい。「くらもち」も「銘石」も古典書体だからだ。古典書体は、もとの姿のままということはなく、時代の環境や技術に寄り添いながら、受け継いでいくものである。古典落語と似ている気がする。

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by imadadesign | 2018-12-02 19:00 | 書体探索隊[書籍・総合] | Comments(0)

「きょんきょんですね」
近くのカフェで本を読んでいたら、店の人に声をかけられた。ほんの一瞬ぴんとこなかった。私にとってのきょんきょんは小泉今日子なのだ。そうか、柳家喬太郎もきょんきょんなのだということを思い出して、「あー、そうですね」と答えた。店の人は落語ファンなのだろう。
私は落語にくわしくない。それでも柳家喬太郎が人気のある落語家であることぐらいは知っている。その程度だ。その柳家喬太郎が古典落語五十席について熱く語っているのが『落語こてんコテン』(柳家喬太郎著、筑摩書房、2013年)である。演じる立場で古典落語の魅力が書かれているので楽しく読める。

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『落語こてんコテン』(柳家喬太郎著、筑摩書房、2013年)は、『落語こてんパン』(柳家喬太郎著、ポプラ社、2009年)の続編である。ブックデザインはどちらも守先正さん。『落語こてんパン』のカバーデザインには「きざはし金陵M」が使われていたが、『落語こてんコテン』は「くらもち銘石B」が使われている。
目次は「くらもち銘石B」だ。数文字の演目とはいえ、4ページにわたって「くらもち銘石B」で占められている。さすがに本文には向いていないと思っていたが、ぴったりな働き場所を与えられて生き生きしているように感じた。思いえがいた通りの使われ方で、適材適所と言っていいだろう。

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そして各項の見出しも。

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古典落語の本というのもうれしい。「くらもち」も「銘石」も古典書体だからだ。古典書体は、もとの姿のままということはなく、時代の環境や技術に寄り添いながら、受け継いでいくものである。古典落語と似ている気がする。
by imadadesign | 2017-12-07 07:27 | 書体探索隊[書籍・総合] | Comments(0)

ある本を買うために書店に行った。楽しみにして手にとったが、立ち読みしたらちょっとがっかりした。その本をそっと置いて静かに立ち去ろうとしたとき、近くにあった1冊の画集が目に飛び込んできた。

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『池永康晟画集 君想ふ百夜の幸福』(池永康晟著、芸術新聞社、2014年)である。素敵な絵だ。手にとってパラパラとページをめくると、そこにあらわれた文字列にハッとした。

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「ん…色っぽい」
むかし化粧品の広告にあったフレーズを思い出した。もっとぴったりな表現があるかもしれないが、私の貧弱なボキャブラリーではほかにでてこない。
画集なので本文というわけではないが、ほぼ全体にわたって「さおとめ金陵M」で組まれている。和字書体「さおとめ」は明治時代の小学校教科書に使われていた活字書体から復刻した書体である。漢字書体は中国明代の木版印刷による歴史書から再生した書体なのだ。もともと本文として存在していたのだが、どちらも「色っぽい」ということからはかけ離れているように感じる。
それなのに、なんということだろう。色っぽいのだ。その文章とタイポグラフィによって、「さおとめ金陵M」の魅力が引き出されている。逆に「さおとめ金陵M」が、そのタイポグラフィとともに文章を引き立てているのだとすれば、まさに適材適所だと思う。生みの親として、こんなにうれしいことはない。
私はこの画集を手に取り、レジに向かっていた。
by imadadesign | 2017-12-05 12:46 | 書体探索隊[書籍・総合] | Comments(0)

エランズカフェで抹茶をいただきながら、「あおい金陵M」とともに日本の季節感に浸ってみることにした。郊外のカフェでの抹茶もなかなか趣のあるものである。

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『手紙にそえる季節の言葉365日』(山下景子著、朝日新聞出版、2015年)のカバーデザインに「あおい金陵M」が使われているのを書店で見つけて、ちょっと立ち読みしてみたところ、目次、はじめに、手紙の文案、見出しなども「あおい金陵M」が使われていた。残念ながら本文までは使われていなかったこともあり、少し迷いながらも買ってしまった。
同じ著者の『二十四節気と七十二候の季節手帖』(山下景子著、成美堂出版、2014年)にも「あおい金陵M」が使われていた。企画、編集、デザインはおなじメンバーで担当されているようだ。「あおい金陵M」はこういった和風のイメージの書物に似合うようだ。

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「あおい」はもともと幕末に発行された兵学書に使われていた書体である。「金陵」は中国・明代に発行された歴史書の書体がベースになっている。どちらも「和風」というイメージではないから不思議なものだ。
活字書体は、その出自にとらわれることはないと思う。特定の思想を持った書物に多く使用されたからといって、書体がその思想を負ってはいないのである。多くの人が感じる共通のイメージによって自由に使っていただきたいものだ。

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by imadadesign | 2016-07-30 20:25 | 書体探索隊[書籍・総合] | Comments(0)